MBA留学雑記帳@オックスフォード

Saïd Business School, University of Oxford

Micaelmas Termの振り返り(1)

Micaelmas Termは通常の必修授業5つに加えてGOTOというプロジェクトという構成だった。成績はどうなるか知らないけど、とりあえず授業の感想を。

【Data and Decision Analytics】
いわゆる統計学の授業。今学期、最高の授業と言ってもいい。標準偏差の話から始まり、回帰分析、ディシジョン・ツリー、モンテカルロ・シミュレーションなど、学んだことは統計学の基本的な事項だとは思うので、決しておもしろい内容ではない。自分は統計学は初めて勉強したので、新しい知識やスキルを得る機会としても評価できるんだけど、なんでこれが最高の授業かと言うと、教授のデリバリーの巧みさだ。ここでそれを伝えるのは不可能なんだけど、まるで役者のようなセリフ回しで授業を展開することで、数々の名フレーズを残すとともに、無味乾燥な内容もとても印象的でおもしろく感じさせてくれた。日本も含めて今まで受けたすべての授業のなかでも、その点では最高レベル。

【Managerial Economics】
ミクロ経済学ミクロ経済学の理論が実際の企業活動とどういう関係にあるのかを解説した授業。この教授がおもしろいんだけど、まともに経済理論を話さない人で、横道にそれて事例などの話ばかりしていることもあって、この教授の授業だけではミクロ経済学を理解できなそうな展開に。でも、そこに巧みに組み合わせられているのがサポートクラスだ。他の授業にもサポートクラスはあるんだけど、たいていは問題演習だったりQ&Aの時間になっている。ところが、この授業だけは、別の講師が同じ内容についてもう一度解説するスタイルを取っている。結果的に、メインの授業と合わせると理論もしっかり押さえて、おもしろい事例話も学べるということにはなっているので、いいのか悪いのかわからないけど、サポートクラスありきで評価するならば、まあまあということになるんだろう。

【Financial Reporting】
要するに財務会計。複式簿記の解説から始まり、財務諸表の読み方、作り方について一通り学んだ感じ。具体的なテクニックよりは、概念的に理解することに重きを置いている授業だったから、グループ課題でいきなりちょっとレベル高い実践を課せられるとすごく苦労してしまった。全体としては可もなく不可もなくという感じ。何年か前までは日本人の教授であるトモ先生がこの科目を教えていたんだけど、ここ数年はMBAでは授業をもっていないということで、ちょっと残念。

長くなってきたので、続きは次回。