MBA留学雑記帳@オックスフォード

Saïd Business School, University of Oxford

Micaelmas Termの振り返り(2)

Micaelmas Termの授業の振り返りの続き。

【Finance 1】
ファイナンスの基本的な項目を一通りカバーした授業。ファイナンスのファの字も知らなかった自分としては結構びびってたわけだけど、内容的には着いていけた気がする。それもこれも事前に繰り返し読んだ『道具としてのファイナンス』『あわせて学ぶ会計&ファイナンス入門講座』のおかげな気がする。それなしに臨むとそれなりに苦労したと思う。しかも、教授の英語がわりと早口というのが辛かった。この授業は月曜の朝にあって、MBAでの初めての授業がこのFinance 1だったんだけど、英語の聞き取れなさに唖然としたのを覚えている。聞き取りに関しては、その後多少は慣れたものの、最後まで苦労したなあ。ちなみに、試験の過去問のモデルアンサーに「Textbook stuff」という言葉だけ書いて解説が省かれることが多々あったため、「どこにそんなMagic textbookがあるんだ!」「試験の回答にTextbook stuffと書けばいいんじゃないか」などと話題になり、この「Textbook stuff」が試験前の流行語になっていた。

【Strategy】
ストラテジーの基本的なフレームワークについて学ぶ科目。2人の教授が前半4週と後半4週で授業を分担してたんだけど、授業の進め方が対照的だった。基本的にはどちらもケースの予習が課されてるんだけど、そのケースについてディスカッションするわけではないのが不思議なところ。授業のかなりの部分はフレームワークについての講義。で、最後に毎週2つのスタディーグループがケースについてのプレゼンをすることになっていて、でもそれ以上の突っ込んだ議論はあまりしなかったんだよね。ただ、後半になって教授が替わってからは少しスタイルに変更が。どうも前半の授業の評判がよくなくて学生側から注文があったらしい。後半は授業中に短いケースが配られて、そのディスカッションが行われたりして、よりインタラクティブな構成に変わった。MBAっぽい授業をすればいいってもんじゃないとは思ってるんだけど、ストラテジーの授業としてはやや拍子抜けな感じ。

【GOTO】
オックスフォードらしいチュートリアルの仕組みをMBA生にもという発想だと思われるこのプロジェクト。今学期はDemographic changeをテーマに行われた。学生が6人1グループになり、各グループに教員が割り当てられて2週間に1回、チュートリアルが行われる。正直なところ、コンセプトは悪いとは言わないけど、効果的なプロジェクトになっているかというと疑問が。なにしろ教員陣もほとんどの人はこのテーマと無関係で、実質的に学生と一緒に勉強してる状況だと思われる。そして、このプロジェクト自体に対する熱の入れ方もたぶん人それぞれ。2週間に1回、チュートリアル前に課されるレポートの形式も担当教員によって少し違うのはどうかと思う。などと、評価はいまひとつという感じだけど、人口変動の経済的、ビジネス的影響についてまじめに調べたり、考えたりすることってなかったから、それはそれでいい機会だった。特に日本みたいに高齢化が進んでいる国でのシニアビジネスについて勉強できたのはよかったかな。来学期はビッグデータがテーマ。

あとは全般的な総括をまた次回。