MBA留学雑記帳@オックスフォード

Saïd Business School, University of Oxford

MBA出願における推薦状のウソ、ホント

MBAに出願する際に必要な提出物として、推薦状があることは受験の初期段階から多くの人が認識している。そして、エッセイに比べて、推薦者さえ決まってしまえば、あとはそれほど苦労しなそうな雰囲気がある。でも、そうでもないんじゃないのといのが、今回の話。

推薦状を誰にお願いするかが一番のキモであることは間違いない。特に私費受験生にとっては大きな関門になっている場合もある。というのも、会社には秘密にして受験を進めていることがほとんどだと思うが、推薦状は一般的には会社の上司にお願いするものだからだ。だから、この段階で一部の上司にMBA受験のことをカミングアウトする人もいれば、それを嫌って社外の人に推薦状をお願いする人もいると思う。

推薦者が決まったら、その人たちに「好きに書いてください!」とお願いすれば済むのならば簡単だが、推薦状も自分のアプリケーションを補完する要素なので、そうも行かないのが実際だ。レジュメやエッセイの内容との兼ね合いを考えて、ある程度のコントロールが必要と言われている。

 
そこで、「そもそも推薦状ってどういうもの?」「書式は決まってるの?」といった疑問が出てくる。自分も最初は皆目見当がつかなかったのだが、要は推薦者が記入するという形になるだけで、形式はエッセイと変わらない。質問項目があって、それに指定の語数以内で回答するという形だ。それと、推薦状だけの特徴的な要素としては、リーダーシップやコミュニケーション能力、分析力などについてのレイティングがある。

推薦状の準備の仕方は、エッセイカウンセラーによって方針が違うと思うが、代表的なのは以下の3パターンだろうか。

1. 素直に推薦者にまかせる。
2. 内容について推薦者と協議したうえで、推薦者に書いてもらう。
3. 内容について推薦者と協議したうえで、受験者が自分で書く。

多くのカウンセラーは2か3を勧めるはずだ。特に推薦者が英語が苦手だったり、MBA受験についてよく知らない場合は、3にならざるをえないことが多いのだと思う。そして、気づくのが、「推薦状ってエッセイを書くのとたいして変わらない負荷じゃん」ってこと。よく言われるように、どの学校もある程度は推薦状の内容が共通しているから、それなりに使い回しは可能だ。とはいえ、学校によって語数は違うし、たまには珍しい質問もある。自分で書くにしても、推薦者に書いてもらうにしても、決して簡単な作業ではないというのが自分の実感だ。

どの人の体験談を見ても、推薦状はいつ誰にお願いするかの話ばかりで、実際の執筆過程の話があまりされないが(そもそも受験者が用意する場合、それってどうよみたいな話もありそうだから触れづらいのかもだけど)、オマケ程度に考えればよいほど楽なものではないということは覚えておいたほうがよいと思う。