MBA留学雑記帳@オックスフォード

Saïd Business School, University of Oxford

オックスフォードMBAの受験記録(1)英語要件

オックスフォードMBAの受験について自分の経験を書いておこうと思うけど、エッセイとかは結局どうするのがいいのか自分でもわからないし、自分にとって関門になった、英語要件とインタビューについてだけ触れておく。ということで、今回は英語要件から。

オックスフォードを受験するに当たって、一番のハードルになるのは間違いなく英語要件だ。2013年入学向けの英語要件は以下の通り。

TOEFL iBT 110
Minimum required on each component:
Listening - 22
Reading - 24
Writing - 24
Speaking - 25

IELTS 7.5
Minimum required on each component:
7.0

何、このバカみたいに高い要件はという感じだ。おそらく世界中のMBAのなかで最も高い英語要件を設定している学校の一つだと思う。そして、その運用にはほとんど柔軟性はない。MBAではなく、オックスフォード大学自体が設定している要件なので、MBAのランキングが世界トップというわけではなくても、こんな高い英語要件になってしまっている。

 
はっきり言って、TOEFLで110、しかもSpeakingで25を取れる純ドメはほとんどいないと思う。ということで、純ドメにとってはIELTSが頼みの綱になる。IELTSの7.5はTOEFLの105相当くらいなのではというのが個人的な実感。なので、純ドメがオックスフォードを受けようと思ったら、IELTSを選択するしかないだろう。まあ、TOEFLの要件は純ドメじゃなくてもきついと思うけど。

自分の場合、2012年7月にIELTSで7.5(L7.0 R9.0 W7.0 S6.0)というスコアが出た時点で、オックスフォード以外の志望校には出願できるスコアだったので、いったんIELTSを中断してGMATに移行してしまった。その後、GMATを11月に終え、Stage2の出願に間に合うようにと11月、12月にIELTSを受験したが撃沈。学校に英語要件について問い合わせもしたが、要件を完璧に満たしていない出願は受けつけないと言われてしまい、Stage2での出願は断念した。

その後、Stage3の締切(3月8日)まではIELTSのSpeakingで7.0を取ることが至上命題となった。そして、苦労の甲斐あって2月にはついにSpeakingで7.0を取れた。が、7.5(L8.0 R8.5 W6.0 S7.0)と、不覚にも今度はWritingが6.0に下がるという始末。出願締切までにIELTSの要件を完璧には満たせない状況となってしまった。

アラムナイや在校生にも聞いてみたが、そのスコアでは出願は受けつけてもらえないだろうという言葉にショックを覚えつつ、2回の試験結果を合わせると、セクション別のスコア要件を満たすわけで、それを根拠にあまり期待はせずにアドミに問い合わせてみた。すると、なんとそれまでは出願すら受けつけないという姿勢だったのが、出願はしてもよいという返事が。IELTSのスコアが原因で落ちる可能性はあるという忠告つきではあったけど。

この方針転換の要因を想像すると、
・もともとミニマムスコアを1つの試験で満たす必要はないという方針だったから。
・Stage2までの日本人の合格者が想定より少なかったから。
・外国人の流入を制限するイギリス政府の方針が、留学生に対しては緩和される可能性が示されたから(こちらの記事を参照)。
などがありうるけど、実際のところはどうなんだろ。たぶん最初の理由ってことはないと思うけど。

いずれにしても、出願できるかどうかが危ぶまれる状況だったが、Stage3(3月8日締切)でなんとか出願した。そして、いま自分がこうして合格(しかもunconditional)していることが、学校側の最終的な判断がどうであったかを示している。つまり、英語要件の柔軟性はほとんどないという話だったが、セクション別のミニマムスコアを2つのテストであっても満たした実績があればよいということだ。